DXブームの弊害
(1) DXは、ITを使って、ビジネスを変えることを言います。
(2)実際の議論では、〇の事例は、DXにあたるかどうかが議論されています。
(3)私は、DXを語るのであれば、①ITの活用例と、②ビジネスの変革を分けて考えるべきである。(少なくともITを使った)DX事例だけを提案することは混乱を招きかねないと思っています。
ITの活用の思考方法
(1)ITは手段であって目的ではありません。したがって、目的を設定し、その目的に最適な方法を検討して、そのITが一番適切である場合に限って、そのITを利用しなければ上手くいきません。
(2)例えば、手書きの申込書を、社員が打ち直す作業の効率化を考えるのであれば、手書文字を自動で読み取るOCRという技術を使う方法もありますが、まずは、その作業そのものを無くせないかを考えるべきです。
(3)最近では、お客様にタブレットを渡して入力してもらうことも行われています。 タッチペンで入力させて、お客さんが間違いをすればその場で訂正してくれます。 (4)導入目的を設定し、予算と効率を考えて、IT技術に限らず、他の会社でのやり方をいろいろと調査する必要があります。
(3)つまり、ITを活用する上では、IT以外の選択肢を考慮する必要があります。しかし、ITを使った成功事例だけを集めてしまうと、思考が狭まってしまいます。
情報の偏在
(1)例えば、「OCRの導入」を検討している会社は、ネットでは、「OCR」で検索してしまいます。残念なことに、現在、IT技術についての解説は、IT技術の専門家が記載しているために、IT技術以外の選択肢が示されません。
(2)また、IT業者に聞いても、IT技術の選択肢しか説明されません。ケーキ屋に行って、奥さんの誕生日プレゼントに、花束の提案をされないのと同じです。
身近なイノベーションから考えよう
(1)イノベーション(ビジネスの変革)を考えるときに、ITを使ったビジネスの変更はその選択肢の一つでしかありません。 しかし、「DX」という言葉が流行って、その実例をたくさん集めることで、ビジネス変革(ビジネスのやり方を変えることで、新しいサービスを生み出すこと等)の本質が見えなくなっている気がします。 少なくとも、IT以外の選択肢を思考から外してしまうリスクがあります。
(2)DXは大事な流れですが、ここは、①ITの活用例と、②ビジネスの変革を分けて考えるりべきだと考えます。
(3)例えば、身近なイノベーションに目を向けましょう。私は40歳になりますが、30年前になかったビジネスを一つ一つ類型化して取り上げたいと思います。